彼氏の上手なつくりか譚
まず、返信が来たこと。
あんな何でもない文面から、会話になりそうなところをピックアップして、返信できるなんて……。
そもそも、こんなメッセージに返信しようと思うなんて……。
次に、さっきの文面とのギャップ。
ちょんまげ頭で着物姿から、急に散切り頭で洋服に着替えてきた。
そして、「あんた」という呼び方。
名前呼びという急速な距離の縮め方をするわけでもなく、かと言って、「お前」とか失礼すぎる呼び方でもない。
「キミ」ほど、かしこまってもいない。