愛してるからこそ手放す恋もある
「佐伯さん?担当する小林です」と看護師から声が掛かった。
「よろしくお願いします」
「じゃまず、着替えをしたらナースステーション前で、身長体重を測って来てください」
「はーい」
ナースステーション前へ行き、「誠体重は見ちゃダメだよ!?」
「ええやん!梨華の肉付きの良さなんてとぅに知ってるでぇ?」
「馬鹿!」
これから起こる事など知りよしもない私は、その時はまだ笑顔でいた。
その後血圧を計りナースステーション横の処置室へと案内された。
処置台に横になっていると担当医が入って来た。
「じゃ、始めますね?」
脇、肋骨辺りにチクッと痛みを感じ、カチャカチャと音がする。
説明は受けていたが初めて見る部屋に初めて行う処置。不安が無いと言えば嘘になる。
だが、なるようにしかならない。私は白い天井を見て手を握りしめていた。
暫くしてバッチンバッチンと音がした。
「じゃ、水抜いて行きますから、苦しくなったら言ってください」
苦しくなったら?
淡々と処置を進め、苦しくなったらと先生は言う。
先生にとっては何度も行った処置かもしれないが、私にとっては初めての事。
これから何が起こるか分からない。私には恐怖感しかない。ただ、私は溢れてきそうな涙を必死に堪えていた。
暫くして胸が押しつぶれそうになる。
「苦しい…」
「少ししか抜けなかったけど、今日は止めましょう」
と言って先生は管をペアンで挟んだ。
「よろしくお願いします」
「じゃまず、着替えをしたらナースステーション前で、身長体重を測って来てください」
「はーい」
ナースステーション前へ行き、「誠体重は見ちゃダメだよ!?」
「ええやん!梨華の肉付きの良さなんてとぅに知ってるでぇ?」
「馬鹿!」
これから起こる事など知りよしもない私は、その時はまだ笑顔でいた。
その後血圧を計りナースステーション横の処置室へと案内された。
処置台に横になっていると担当医が入って来た。
「じゃ、始めますね?」
脇、肋骨辺りにチクッと痛みを感じ、カチャカチャと音がする。
説明は受けていたが初めて見る部屋に初めて行う処置。不安が無いと言えば嘘になる。
だが、なるようにしかならない。私は白い天井を見て手を握りしめていた。
暫くしてバッチンバッチンと音がした。
「じゃ、水抜いて行きますから、苦しくなったら言ってください」
苦しくなったら?
淡々と処置を進め、苦しくなったらと先生は言う。
先生にとっては何度も行った処置かもしれないが、私にとっては初めての事。
これから何が起こるか分からない。私には恐怖感しかない。ただ、私は溢れてきそうな涙を必死に堪えていた。
暫くして胸が押しつぶれそうになる。
「苦しい…」
「少ししか抜けなかったけど、今日は止めましょう」
と言って先生は管をペアンで挟んだ。