愛してるからこそ手放す恋もある
あまりの遅さに、何度かクラクション鳴らされたが、何とか目的のマンション前までたどり着いた。
フロントガラス越しに下から上へ見上げ、高級感を思い知らせられる。
夜空高くそびえるマンション。
マンション上方の航空障害灯の灯りが、月と重なり、兎の目に見え、本当に月に兎がいる様に思える。
「マジ凄っ!」
『コンコン』
!?
あまりの凄さに呆気に取られてるとウィンドウガラスをノックされた。視線を向ければ良質なスーツを着た優しそうな紳士が立っていた。ウィンドウを下げると、紳士は微笑み会釈した。
「佐伯様でいらっしゃいますか?」
「はい…」
なぜ私の名前を…?
「わたくし、こちらのマンションのコンシェルジュをしております古林(こばやし)と申します。菱野様より御連絡を頂いて、お待ち申し上げておりました。駐車場は地下になっておりますが?宜しければわたくしが駐車場まで御車をお回ししましょうか?」
さすが高級マンションのコンシェルジュ、私の考えてること先に先にと答えてくれる。
有難い。
「ぜっ是非!お願いします!」
すぐさま運転席から降り、古林さんと代わる。
高級マンションの駐車場にはアストンマティーンにも劣らぬ車がずらりと並んでいた。
良かった。代わってもらって!
もし此処でぶつけでもしたら、ダブルパンチになるところだった。
車を降りると荷物を持ってくれるた古林さんの案内でエレベーターに乗り五階まで上がる。
「こちら507号室が、佐伯様のお部屋となります」
「あっはいありがとうございます」
菱野部長から小野田さんの世話を24時間体制でと、頼まれ、私の部屋も同じマンションに用意したと言われたときは流石に驚いた。しかもこんなに高級感漂うマンションだとは思ってもいなかった。
菱野部長から預かったカードキーを通しドアを開ける。
一瞬にして点いたライトが室内を照らす。
凄い…新築…?
廊下も何処かしこもピカピカに光ってる。
「お荷物は奥までお運び致しますか?」
呆けていた私は、古林さんの申し出にはっとして、慌てて荷物を受け取る。
「あっいえいえ、此処でじゅぶんです。お世話お掛けしました」
フロントガラス越しに下から上へ見上げ、高級感を思い知らせられる。
夜空高くそびえるマンション。
マンション上方の航空障害灯の灯りが、月と重なり、兎の目に見え、本当に月に兎がいる様に思える。
「マジ凄っ!」
『コンコン』
!?
あまりの凄さに呆気に取られてるとウィンドウガラスをノックされた。視線を向ければ良質なスーツを着た優しそうな紳士が立っていた。ウィンドウを下げると、紳士は微笑み会釈した。
「佐伯様でいらっしゃいますか?」
「はい…」
なぜ私の名前を…?
「わたくし、こちらのマンションのコンシェルジュをしております古林(こばやし)と申します。菱野様より御連絡を頂いて、お待ち申し上げておりました。駐車場は地下になっておりますが?宜しければわたくしが駐車場まで御車をお回ししましょうか?」
さすが高級マンションのコンシェルジュ、私の考えてること先に先にと答えてくれる。
有難い。
「ぜっ是非!お願いします!」
すぐさま運転席から降り、古林さんと代わる。
高級マンションの駐車場にはアストンマティーンにも劣らぬ車がずらりと並んでいた。
良かった。代わってもらって!
もし此処でぶつけでもしたら、ダブルパンチになるところだった。
車を降りると荷物を持ってくれるた古林さんの案内でエレベーターに乗り五階まで上がる。
「こちら507号室が、佐伯様のお部屋となります」
「あっはいありがとうございます」
菱野部長から小野田さんの世話を24時間体制でと、頼まれ、私の部屋も同じマンションに用意したと言われたときは流石に驚いた。しかもこんなに高級感漂うマンションだとは思ってもいなかった。
菱野部長から預かったカードキーを通しドアを開ける。
一瞬にして点いたライトが室内を照らす。
凄い…新築…?
廊下も何処かしこもピカピカに光ってる。
「お荷物は奥までお運び致しますか?」
呆けていた私は、古林さんの申し出にはっとして、慌てて荷物を受け取る。
「あっいえいえ、此処でじゅぶんです。お世話お掛けしました」