愛してるからこそ手放す恋もある

小野田さんを睨んだところで、本人は我関せずと言う顔してる。

「時間に限りがありますので、そろそろ始めましょうか?」

小野田さんはスタッフに合図をして料理を運ばせた。

「時間ならいくらでもある。まぁゆっくり今後の事、プライベートも含めて、話そうじゃないか?お互い誤解も合った様だし、なぁ佳代?」

え?
小野田さんとは初めてじゃないの?
お互いの誤解ってなに?

「浩司、あの時はごめんなさい。ほんと、私バカだった。革具意に騙されていたの…謝って許されるとは思ってないけど、でも、今でもあなたを愛してるの…」

愛してる…愛してる…今でも愛してる…

胸の奥がチリチリと痛む。
なんだろうこの痛みは…




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