私を救ってくれたのは君でした。
あぁ、どうしよう。つい奮発しちゃった。久々だからと思って色々なもの買ってたら、残金が大変なことに……。

「あ!」

私は急いでスマホを手に取って、自殺サイトを開いた。ここで私が入っているグループの人達に教えてあげたい。今の充実している生活のことを……!

『みなさん、きいてください!』

『どしたの?』

『私、ある人に言われたんです。はやまるなって、それまではみんな空返事だったのに、その人だけは空返事じゃなくって、本当に私を助けてくれようとしてくれるの。
それから、まだ少ししか経っていないはずなのに、もうリストカットとかしようとも思わなくなって、もう少し生きるのも悪くないって思い始めたんだ』

『そうなのね』

『雪希ちゃん、現実みなよ』

『そうそう、現実みよう。その人も、いつかぱっといなくなっちゃうよ』

『その人がいなくなったら、死のどん底に落とされる。今まで以上の屈辱に見舞われるぞ』

『雪希ちゃん』
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