私を救ってくれたのは君でした。
『な、なんですか?』
『明るくなったね。前はビックリマークなんて使わなかったし、中々浮上しなかったからさ』
『そうですかね』
『うん、そうだよ。だけどね、1度刻んだ傷は癒えないんだ。俺も、その傷のせいで1度立ち直れたと思ったのに、再び死のどん底に落とされたんだ。雪希ちゃんには、傷が何個ある?』
傷というのは、きっとリストカットのことだ。私には、五個ある。
『五個です』
『そうか。その傷が、大人になっても自分を苦しめるんだ。なんたって、世間じゃ、リストカットは一生消えない傷と言われたり、心の叫びや、消えない呪いなどとも言われている。実際のところ、本当にそうなんだよ。その傷を見る度、あのころの自分を思い出して、忘れてことが出来ない。
いくら楽しくても、充実していても、その傷を見る度に、現実に引き戻される。刻んだ時の光景が思い浮かんで、自分を苦しめていく。忘れようとしても、忘れることが出来ない、一生の傷』
『……』
『明るくなったね。前はビックリマークなんて使わなかったし、中々浮上しなかったからさ』
『そうですかね』
『うん、そうだよ。だけどね、1度刻んだ傷は癒えないんだ。俺も、その傷のせいで1度立ち直れたと思ったのに、再び死のどん底に落とされたんだ。雪希ちゃんには、傷が何個ある?』
傷というのは、きっとリストカットのことだ。私には、五個ある。
『五個です』
『そうか。その傷が、大人になっても自分を苦しめるんだ。なんたって、世間じゃ、リストカットは一生消えない傷と言われたり、心の叫びや、消えない呪いなどとも言われている。実際のところ、本当にそうなんだよ。その傷を見る度、あのころの自分を思い出して、忘れてことが出来ない。
いくら楽しくても、充実していても、その傷を見る度に、現実に引き戻される。刻んだ時の光景が思い浮かんで、自分を苦しめていく。忘れようとしても、忘れることが出来ない、一生の傷』
『……』