私を救ってくれたのは君でした。
『天宮、まだいるか?』

すると、すぐに既読がついた。

『うん、いるよ』

やっぱり居んのか。でも、誰かわかんねぇな。

『特徴は?』

『白い花柄のワンピースだよ』

『おう』

やっぱり、あの子だ。天宮ってあんなにオシャレなんだっけ?
可愛い、な。


鶴谷くんらしい。今ついたのかな?私のことわかるかな。イメージ違いすぎてわかんないかな。

「天宮?」

後から声がした。この声は……そうだよ…鶴谷くんの声!
私は勢いよく振り返った。

「鶴谷くん……!」

鶴谷くんは、白いティーシャツに黒いズボン。かっこいいネックレスをしている。そして灰色のスニーカー。鶴谷くんとは思えないほどオシャレである。

「あ、天宮か、お前」

「うん、そうだよ?」

鶴谷くんはとても驚いている。鶴谷くん、ムンクの叫びみたい。

「可愛い……」

ボソッとそう呟いた。独り言かな、それとも私に向かって……?私はどう反応すればいいかわからず、スルーしてしまった。

「じゃ、じゃあ行こっか」

「おう」
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