私を救ってくれたのは君でした。
「天宮」

鶴谷くんは私にパフェをひと口くれるらしい。私は口を開ける。すると、そこにパフェが突っ込まれる。

「ん、んん」

「うめーだろ」

鶴谷くんは食べ終わると、トイレに行く。
なんかひとりになると、こんなにも寂しくなるものなんだな。私は冷静になる。

「あ…れ……」

ちょっと待って……。私さっきさらっとアーン、した?したわ、え、どうしよ。なんて恥ずかしいことを……!

「すまね、帰るか?」

「あ、うん」

私たちはスイーツ店を出た。

「天宮、このあとどっか行くか?」

「どこでも……あ」

「どうした?」

「これ、落し物じゃない?お財布だけど」

「本当だ。交番に届けようぜ」

「うん」

私が交番に案内すると言うと、鶴谷くんは小さく頷いた。

「柏木さん!」
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