私を救ってくれたのは君でした。
「もう三時すぎだね」

「どうする?どっか行くか?」

「いや、今日は帰るよ」

「そう、か」

「あ!」

「ど、うか、した?」

「また、俺達のアジトに来ないか?」

「いいよ」

すると、鶴谷くんは私の手を握った。

「っ!」

なぜか私は反射的にその手を払ってしまった。

「あ、天宮?」

「ご、ごめん、行こっか」

鶴谷くんは少し眉間にシワを寄せて前を向いた。
なんで、振り払ったんだろう。全然、嫌いなんかじゃないのに。鶴谷くんのこと、信用してるし、信頼してるよ?なのに、なんで振り払っちゃったのかな。
鶴谷くんの触れた手が、どんどん熱くなっていくのがわかった。
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