私を救ってくれたのは君でした。
ドンッ

誰かに背中を押された。
いつもの人達、私をいじめてくる学校の不良達。


生暖かい血が、頭から垂れる。手もすでにアザだらけ。脳震盪でもおこしてしまいそうだ。

「お前ら…なにやってんだよ」

低い、少し怒ったような声がした。私はその声に聞き覚えがあった。

「鶴谷、くん?」

「お前ら…なにしてっかわかってんのか?俺のモンに、手ぇ出してんだよ!あぁ?!」

鶴谷くんはそう叫んだ。
すると、私のことを殴ってきた学校の不良はすぐに逃げていった。

「ごめんな、遅くなって」

「いや、大丈夫。ありがとう」

「なぁ天宮、サボらねぇ?」

「え?」

「俺のアジトに来いよ。俺達の地区の不良が屯(たむろ)しているところがあるんだ。俺不良総長だからよ!あ、でもあんな弱いやつはいねぇぜ!この学校のやつ一人もいねぇ。全員他校か社会人達だからよ」

「行く」

「おう!決まりだ!」
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