私を救ってくれたのは君でした。
不良総長
私は、鶴谷くんと一緒に工場地帯まで来た。

「おーい!みんなー!」

鶴谷くんが声をあげると、誰もいないようにみえた工場の中や影から、思いもしなかったほどの人が出てきた。

「総長!久しぶりっす!」

「おう!」

「あれれぇ?その隣にいるお嬢さんは〜?」

「あ!もしかして!うーん、青春ですなぁ」

「キスとかしたんですか〜?」

「え、ちょ、いや、ちがうて」

鶴谷くんは顔を赤くしながら首をぶんぶんとふる。

なんか、意外と可愛いもんだ。

「総長にも彼女ができっとはなぁ」

「嬢ちゃんは大人しそうな顔してるな」

「可愛い彼女さんが出来て俺は幸せです鶴谷さん!!!」

「だ、だからっ、違うんだって!」

精一杯に否定をする鶴谷くん。

「違うんですか?」

「あ、じゃあ総長の片想いですね〜」

「・・・も、もう!黙っておれ!」

「で、嬢ちゃんのお名前は?」

「あっと、天宮雪希です!」

「可愛い名前だなぁ。俺は川鷺(かわさぎ)だ、よろしくな!」

川鷺と名乗った人は鶴谷くんの次に強い、副総長らしい。

「はい!」
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