私を救ってくれたのは君でした。
家族というもの
「そんなこと言わないでよお母さ……」

それを遮ってお母さんは声を荒らげる。

「あぁ!!うるさいって!何度言ったらわかるの?!邪魔邪魔邪魔邪魔!あんたなんて大っ嫌いよ!」

ズキンッ

心に矢が刺さったように痛くなる。

「あんたなんて、産まなきゃよかったわ」

チクリと注射を打たれたような感覚になる。

「お願いだから、私の視界に入ってこないで。死ぬなら勝手に死んだからいいわ」

「お、お母さん」

「黙って!」

「私!お母さんと二人で話したいことがあるの!」

「はぁ?!」

「少しでいいから……一生のお願い……」
< 71 / 82 >

この作品をシェア

pagetop