私を救ってくれたのは君でした。
言えた、お母さんに、初めて私の気持ちを言えた。それだけでも嬉しくて、ほっとした。そして机の上をみると、夕飯が置いてあった。お母さんは、いつも夕飯作ってないから自分で作りなさいと言うが、結局は作ってくれている。本当は優しいんだ、私のお母さんも。

トントントンッ

お母さんがおりてくる音だ。

「あんたさ、本っ当に変われるとでも思ってんの?」

「うん、思ってるよ」

「ふぅん。じゃあ思い知らせてあげる。変わるのが!どれだけ辛いってこと!」

すると、お母さんは手に持っていた酒瓶で私のことを殴った。

「あっ……!!」

いきなりの事で頭が追いついていかない。だけど、わかることはある。頭から、生暖かい血が流れている。ズキンッズキンッと殴られた部分が痛む。

「お母さんん、やめ、て、ぇ」

「無理よ!あんたには!変わることなんて!出来やしない!あなたは一生下級の人間なのよ!?わかった?!」

「人は誰でも、変われる…そう、鶴谷くんが言ってくれた……!」

「ふん!夢見んのもいいかげんにしな!もう、変わりたくても、かわれねぇんだよ!」

お母さんは泣きながら私のことを殴る。

「お母さん、やめて、やめてよ」
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