私を救ってくれたのは君でした。
出血はそこまで酷くない。だけど怪我している箇所が多い。そのせいか、ものすごい激痛がする。
あぁ、そろそろやばいかも。意識が朦朧としてきた。

「お母さんやだよ」

「さもうすぐ死ねるじゃない!おめでとうね!」

「おかぁ、さん」

意識が遠くなっていくのがわかる。ふっ、となにかが切れた。

バリンッ

窓が割れた。

「雪希ちゃん!」

この声……来てくれたんだ………

柏木さん……信じてたよ……

「警察だ!天宮雪希から離れろ!」

柏木さんは私に応急処置をする。頭に消毒剤をぬり包帯を巻いてくれた。

「かし、わぎさん、お母さん、なんです」

「えっ、そうなの?わかった……。お母さん、あなたを暴行罪、傷害罪として逮捕します」

お母さんの手に手錠がかけられた。

「このことは、教育委員会にも報告させていただきます」

柏木さんはスマホで色んな人に電話していた。その十分後ほどに警察が到着し、約三十分後には教育委員会役員がきた。
お母さんは教育委員会役員の人と話をしていた。

「雪希ちゃん、お母さんとバイバイしてもいいかな?」
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