副社長は花嫁教育にご執心
やりきれない思いは頂点に達し、俺はバスルームのガラス戸を荒っぽく開けると、そこに立ちすくんでいたまつりの手を引っ張って、濡れた浴室内に連れ込む。
嫉妬に歪んだ表情をあまり見られたくなくて、再び頭上からシャワーの湯を降らせた俺は、まつりの体を壁に押し付けて彼女に冷たい言葉をぶつけた。
「……いいよな、男兄弟がいると。いろいろ、口実につかえて」
まつりが怯えているのはわかっていた。でも、一度振り切ってしまった感情のメーターは、なかなか元に戻ってはくれない。
俺は冷酷な言葉で彼女を攻め続け、それから徐々に濡れていく彼女の衣服から透けたその素肌に、欲情していた。
「お前の夫は、俺だ」
独占欲を露わにし、彼女の顎を強引につかんだ。
「もちろん……わかって、ます」
「嘘つけよ。わかってたら、他の男に触れさせたりしないだろ。なぁ、まつり……家に男連れ込んで、何してた」
他の男が彼女に触れたかもしれない。そう思うだけで、脳みそが沸騰しそうになる。
「こういう無防備な姿、晒したわけじゃないよな?」
暴走する感情のままに、俺は彼女の体を蹂躙していく。同時に深いキスを繰り返し、まつりの口から言葉を奪う。
次第に理性はほとんど失われ、獣と化した俺が彼女の下着の中に手を差し入れたときだった。