大好きな彼は超能天気ボーイ
一方、本人はと言うと。
鞄をある程度片付けたあと机に突伏。




きっと学校めんどくさいとか、


そんなことを思っているのだろう…、



「相変わらずすごい人気だね、功くん。」


苦笑いを浮かべる早苗ちゃん。



「うん。確かに功はいい奴だけど。そういえば中学の時早苗も…」



「う、けほんっ いきなり何言い出すの?
まあ、今もだけど…」




「えっ今も?ねえ、教えてよ。功のどこが良いの?恋愛対象としてね。」


早苗はそう言うと顔を真っ赤にした。恋する女の子はみんなこういう顔をするらしい。

私がしたら変顔になってしまう。





「…っ それは〜
カッコ良かったり、
不意に見える笑顔とかにきゅんってなるんだよ。」


途端にもじもじ話す早苗に
私は少しイラっときた。



はいはい。頭の中はお花畑ね。




「それ、ほぼ顔じゃん。」


「ち、違うよ。
他にも良いところあるよ?

プリント運ぶの
手伝ってくれた時からだもの。」



「うん。
多分私がそれは一番わかってると思う。
まあ、早苗ならいける気がする。
頑張ってね。」



でも、無理かもしれない。


功は誰とも付き合わないから。
今まで一緒にいて、



綺麗な子や可愛い子、いろんな子から告白されても、


功は全部断ってきたから。




それがなぜなのかは、功は教えてくれない。



目の前でニコニコ話す早苗は、
とっても幸せそうだ。




君はそんな事にも気づかず、
まだすやすやと眠っている。


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