大好きな彼は超能天気ボーイ
「ほら、功。急いで!電車来ちゃう。」


「別に良いじゃん。遅れてもさ。ほんと心配性だよね。超絶に。」


功は少し意地っ張りな顔をした。



遅れてもさ。って…

あなた先生に高校初日から目つけられてどうすんのさ。
そう聞きたいけど。



「そうですとも。こんなろくでなしの幼馴染を持って誰が心配しないとでも?」



どうせ私も、超絶心配性ガールですから。

ふんっ。



「ううっ…梨乃がキツイ…。」


功が、今度は悲しい顔になる。
その整った顔でされると、こっちも負けてしまう。


それに、弱ったその声には私は弱い。
ほんとに、ずるい奴め。



「功…。少し言い過ぎたかも…」



「僕も。梨乃、よしよし。」



私がそう謝れば、功は一気に機嫌回復。
本当に意味不明。


そしてふわふわと私の頭を撫でた。これほど落ち着くよしよしがあるのか。本当に、手が優しいんだ。










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