姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「結局さ、お前は、自分の事しか考えていなかったんだな」

今までにない冷たい視線の潤也

「龍馬はさ、自分が犠牲になったとでも思ってるのかもしれないけど、ただの逃げだよ? 昨日の会見で、まず、KINGのメンバーに仕事のしわ寄せが行ってる・・ そして、姫花・・自分のせいでこうなったと思ってる・・ 日向さんも頭を抱えていたよ・・」

賢次は一切龍馬を見ようとはしない

「・・・・・」

龍馬にそんなつもりはなかった

引退表明することで、スキャンダル記事はなくなり、みんな自由になる

仕事がなくなった自分は、親父の望むとおり、母国へ行き仕事を継ぎ、ソナの側にいる

全てが丸く収まると思っていた

「考えが甘いんだよ・・・ 」

さっきまでの鋭い視線は影を潜め、潤也はため息をついた

「・・どうすれば・・よかったんだよ・・」

龍馬は肩を落とした

「・・龍馬はさ・・一人で抱え込みすぎなんだって・・ 少しは頼れよ?」と賢次

「・・・・・・」

「今の仕事、好きなんだろ? 自分で望んで入った世界なんだろーが! 簡単に捨てんなや!」潤也は龍馬の肩を叩いた

「・・もう・・遅い」

龍馬の肩は震えていた
< 105 / 223 >

この作品をシェア

pagetop