姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
咲の声は、キスに夢中だったガクの耳にも届き、りんを開放し、視線をカウンターに移したガク

「・・・あはっ ごめん、ごめん 大丈夫」

と姫花は日向と咲に笑顔を向けた

日向がウイーンで本格的に活動を再開する話は、姫花しか聞こえておらず、他の皆は何が起きたのかと困惑気味だった

「姫花・・ ごめん・・ 勝手に決めちゃって・・」

日向はそっと手を握った

「ううん 違うの・・ 今日私に話すまでにヒナがどれだけ悩んだのかな~って・・ その間、私は自分の事でいっぱいいっぱいでさ~ 情けな~って」

「姫・・・」

日向は、そっと姫花を抱き寄せた

結局咲は、ここでも熱い抱擁を見せ付けられ、顔を真っ赤にして、大吾の隣に戻るしかなく、一瞬険しい表情を見せたガクも、日向と姫花が笑いあっているのを見て、二人を視界から外した

「そうやって、チョロチョロするから・・・」

まだ顔を赤らめている咲を呆れ顔で迎える大吾

「だって・・・・」

咲もしぶしぶ、ソファに身を沈めた

そこへ、大吾と一緒に大晦日恒例の歌番組の後、最後のソロの仕事を終えた龍馬がAQUAに姿を見せた

全ての仕事を終え、龍馬の表情はどこか晴れ晴れとしていた
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