姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
ジャンに相談すれば問題なく即金で用意されるだろう金額

でも、どうしても自分で用意したかった

兄弟をビックリさせたかったのだ

そこで、手をだした株式・・

自分の財産なのだから・・

すぐに買い戻せばいいのだから・・

・・・と軽い気持ちで売ってしまった7%の株式だった


「・・・どこ? どこがやったの?」

今まで黙っていたダンが顔を上げた

ダンとケンの頭に浮かぶのは、バンコクで競っているライバル会社の会長や重役の顔

「・・・どこ? どこじゃない・・ 誰の間違いだ」

「「は?」」

「それに、一人じゃねぇ・・ 一人だったり、どっかのひとつの企業だったら、買収される前に‘敵対的買収’の話しがなきゃおかしいだろ?」

座り込んでいたジャンが立ち上がった

「「・・・・・」」

「やられたよ・・・・」

そういって、ジャンはA4の封筒をバサッと机に置いた

封筒の中から出てきた数枚の写真

「誰? どこかで会ったことある? タイ人じゃないよね? 日本人?中国人?」

ケンとダンは写真を順番に見ていく

「・・・・日本人・・ひとりは違うな・・・」

とジャンがつぶやいた時

「あっ・・」

ケンが最後の写真を見て声を上げた

「え? 姫花?」

ダンが最後の写真に写る姫花を見て、眉を寄せた

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