姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
ジェイソンとアリはブレイクがどんな人間でなぜ、ここに通されたのか知りたくて、しばらくカウンター内をウロウロしていたが、ガクの威圧的な視線にふたりは、上のフロアに撤収し、ガクがカウンターの中に入った

「こんばんは よくここがわかりましたね」

ガクは、ふたりがエレベーターに乗り込んだのを確認し、ジャンに視線を向けた

「それなりに、調べましたので」

ジャンはガクと視線を合わせた

「何か、飲みます? 作りますよ」

「・・・じゃあウイスキーをダブルで・・・」

「了解しました」

ガクは、ジャンの前にウイスキーのグラスを置き、ふたりの間にはしばらくの間沈黙が続いた

「いい店ですね 開店時間はまだですか?」

最初に沈黙を破ったのはジャンだった

「上はそろそろ開きますけど、ココは一般向けに解放してないので、誰も来ませんよ」

とガク

「え? 上よりアルコールの種類も質も良くないですか?」

ジャンは、ガクの後ろに並んでいる酒類を見て言った

「そうですか? このフロアは俺と姫花のストレス発散の為に作ったんで、ツレしか来ないんです だけど、今夜はあなたが来るので、もう誰も来ません 姫花さえも・・」

と言ってガクは微笑んだ

兄妹のストレス発散の為だけに、これだけの空間を作ってしまうなんてジャンは改めてフロアを見渡し、息をのんだ



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