姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「姫花は元気ですか?」

ジャンは視線をガクにうつした

「最近はやけに仕事を張りきっていて怖いくらいですよ」

「そうですか・・ 僕の事なんて覚えてないんでしょうね」

「・・そうですね あいつにとってはただの店員でしかないですからね」

「ハハハッ はっきりいってくれますね ただの店員相手に、ちょっとやりすぎじゃないですか?」

笑っていたジャンの表情は一気に真剣になった

「・・・・俺にとって、ただの店員には見えなかったんですよ」

ガクの表情も固くなる

「・・・・・」

「もしかして、バレてないとでも思いましたか?」

ガクは、ジャンの前にコトンっと何かの部品のようなものを出した

「・・・ッ!!」

「いやぁ 本当うまく仕込んでありましたね あの小さな時計の中にGPSと盗聴器ですか? 売り物にこういう細工するなんて思いっきり犯罪ですよね?」

ガクがジャンの前に置いたのは、姫花たちが特注で作った時計の中に仕込まれていたものだった

「ハハハッ バレてましたか!? 流石ですね」

「本当の所、コレを見つけたのは偶然です 別件で盗聴器を疑うことがありまして、その際偶然に見つけたんです」

そう、妄想記事の際、盗聴器などをつけられていないか調べたのだが、その時に偶然見つけたのだ
最初は相手側の出版社を疑ったのだが、どう考えてもこの時計に仕掛けるのは無理だという事になり、盗聴器とGPSを調べたところ、バンコク製と判明したのだった
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