姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「それで今回の買収ですか・・・」

ジャンは、テーブルの上に置かれた機械からガクへと視線を戻した

「正直、ここまで巧く行くとは思っていませんでしたよ…ただ、日本に来た時期が良かった…こちらで忙しくしていてくれた分、スムーズにいったんですよ」

「俺たちは、手の内で転がされていただけですか…」

ジャンは力なく笑った


「恋愛は自由です 妹を想ってくれるのは兄として嬉しいことです ただ、やり方が汚い 妹の交友関係を制限し、世界を狭くしてしまう事になるのはわかっていますが、あなたの様な考えの人間には近づいて欲しくないんです」

そう言って、ガクは、ジャンの前に封筒を置いた

「・・・これは何ですか?」

「・・・今回、あなた方兄弟がまるでスターのように日本のマスコミに追い掛け回されたのは、こちらが仕向けた事です どうしても自由に動ける時間を持って欲しくなかったものでね コレは、明日のフライトチケットです せめてものお詫びに、快適な空の旅を・・ね」

「・・・・・」

ジャンが差し出された封筒を手に取ったのを見たガクは

「では、ポケットの中にあるボイスレコーダーを頂けますか?」

と手を差し出した

「・・・ッ!!」
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