姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
写真集をパラパラめくるガク

さっきレポーターが言っていたGスポットを連想させるような写真は見当たらない
単純に、G・verのGはGirlのGのようだ

「やられたな・・・ どう考えても俺等への嫌味だぞ」

と電話の向こうで日向が力なく笑った

「・・・ったく・・ お前も自分の女の機嫌くらい自分でとれよな」

とガクも笑った

二人はしばらく話していたが、電話を切り、ガクは、やっとコーヒーのシミのついたスウェットを着替えることができた

すると鳴るのは家の電話

ガクが受話器をとると、相手は賢次だった

「がっくん、何やらせてんの?」

どうやら賢次の元にも送られてきたらしい

賢次の話では、龍馬や潤也にも送られていたらしく、真相を聞くべく、姫花の携帯に電話をいれたが、一向に繋がらず、ガクの携帯も通話中で、仕方なく家に電話を掛けたようだった

「姫花のやつ、電源切ってるっぽい・・・」

電話の向こうでの賢次は不機嫌だ

そんな時、受話器をあてていいない耳から聞こえる姫花の声

ガクは、その声の方を振り向くと、テレビに写しだされる、姫花・りん・咲の姿があった

三人は、新宿の大きな書店でサイン会を開いていたのだ

「あ~ 姫花は今、サイン会やってっから携帯オフらしい・・」

テレビを見ながらガクは海の向こうの賢次に説明する

「サイン会~ 」

叫ぶ賢次

テレビには、さっきレポーターにインタビューを受けていた男の子が嬉しそうに、姫花たちと握手をしている姿が映っている

「あ~ 握手会か?」

「握手~ がっくん、本当頼みますよ? あんま好き勝手やらせないでください」

賢次はそういって、電話を切った

ガクは、テレビいっぱいに映る三人を見ながら、ニヤッと笑い

携帯のアドレスから、1件呼び出し、通話ボタンを押したのだった






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