姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「もしもし? 俺・・ 車大丈夫だったか?」

成田で別れたりんは、ガクの車を運転して帰ってきていたのだ

「・・大丈夫だよ それより、どうだった?」

とりん

「今日、病院をまわってきた 名簿を見て、病室もまわってきたけど、日向らしき邦人はいなかったよ・・」

とガク

「そう・・よかった・・」

とりんは安堵のため息をついた

「そう・・でもねぇよ」

とガク

「なんで? 日向さん事故にあってないって可能性もあるでしょ?」

とりん

「・・それなら、連絡くらいは・・つくだろ?」

とガク

「・・・・・」

りんは何も言うことが出来ない

「明日は・・遺体安置所に行って来るから・・」

海を隔てた場所にいるからか、りんにガクの声がとても遠くからのものに聞こえた

「・・・・姫花・・は・・・」

とりんは恐る恐る聞いた

「・・一言も喋らねぇ・・ 何も口にしなねぇ・・ 表情が・・ねぇ・」

とガクの声は震えていた

それからしばらくしてふたりは電話を切り、ガクはゆっくり湯船につかり、ベットにもぐったが、寝付けなかったので、姫花の寝ている部屋に行き、ソファにすわり、姫花の顔を見ていた

< 148 / 223 >

この作品をシェア

pagetop