姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「姫花・・ 日向はいないようだよ?」

ガクは姫花に話しかけた

「・・・た」

姫花が口を開いた

「え? 姫花?」

二日ぶりの妹の声に驚くガク

「ヒナ!!!」

姫花はそう叫び、走り出した

ガクと潤也は驚きながら姫花の後を追った

姫花は一直線に走っていき、すでにガクと潤也が確認していた遺体に飛びついた

「姫花!!!」

ガクは、その遺体から姫花を引き剥がす

「ヒナ、ヒナ・・・」

姫花は顔をグシャグシャにして泣きながら、ヒナと呪文のようにつぶやいている

その時、潤也はベットから垂れ下がった遺体の腕に目がいった

「がっくん・・ 日向さん・・ですよ」

潤也の目にも涙がたまっている

「違う! 日向は、日向は・・・・」

とガクはその場に膝をついた

そして、その目にうつる遺体の腕につけられたブレスレット・・

バンコクに行った際に9人お揃いでつくったものだった

その事に潤也もガクも気がついたのだ

三人の前に横たわる遺体に日向の面影は全くなかった・・

ガクと潤也は間近で、遺体を確認していたのに、日向だと気がつけなかった程に・・



< 151 / 223 >

この作品をシェア

pagetop