姫☆組 ２nd （姫シリーズVol．2） 【完】

おもむろに、日向の部屋を見渡すガク

今まで何度か入った事があったが、こうやってゆっくり室内を見渡すのは初めてだった

チェストの上には、外国育ちの日向らしく、たくさんの写真が飾ってある

幼い頃、里親と撮ったであろう記念写真

バイオリンを弾いている幼い日向

何かのトロフィーを抱え、笑っている日向

自分とのツーショットもあった・・

もちろん、姫花が画面いっぱいに笑っている写真や、ふたりで片寄せあう写真、みんなで行ったバンコクの写真もあり、本当にたくさんの写真が所狭しと並べられていた


ガクは、姫花を起こさないように声を殺して泣いた

姫花だけが、悲しいわけがない

親友・心友・信友・真友・・・・　

ガクと日向は色んな意味で“シンユウ”だったのだから・・

人の気配にフッと目が覚めた姫花は、声を殺し、肩を震わせ、うずくまって泣いているガクの背中をだまって見ていた