姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
ジフンが何を言っても、姫花は首をタテに振らなかった

「そっか・・ 説得は無理か~ どうせなら、姫花の同意で一緒に帰りたかったのに・・」

とジフンは姫花の目を覗き込んだ

「え? ジフン、意味がわから・・・ッ!!!」

ジフンの言葉の意味がわからなかった姫花は、急に襲った痛みに顔を歪めた

「ジ・・フン? なに・・?」

痛みが引くと共に、朦朧としる意識

「ごめんね・・・ おやすみ お姫様・・・」

ジフンの言葉を全て聞くことなく、姫花はコツンっとジフンの肩にもたれかかるように寝てしまった

ジフンは、強力な睡眠薬を姫花に打ったのだ

即効性の高い薬なので、臭いを嗅いだだけでも、少しフラフラしてしまう非合法なもの

それを直接血管に打ち込まれた姫花の眠りは深く、姫花がガンガンする頭を押さえ、少しずつ覚醒していく中、最初に見たのは見慣れない天井だった

頭を押さえながら、上半身を起こし、周囲を見渡すも、誰もいない

部屋の中にはドレッサーと自分の寝ている大きなベットしかない

姫花は、ベットから出て、自分の服装を見て驚いた

シルクのナイティにだったのだ

着替えた覚えはないし、自分の持っているものではない・・

20畳ほどあるだろうか、無駄に広いとしか思えない部屋で唯一のドアを開ける

広い廊下にでた、2階の部屋なのか、吹き抜けになっているようで、反対側は柵だ

その柵から下を覗くと、はるか下に数名動き回っているのが目に付いた

身を乗り出して、よく見ようとすると、誰かに捕まれ、姫花は廊下に尻餅をついてしまった

「イッタ!! ちょっと! 何よ!」

姫花は、掴んできた相手を睨みつけた

見たことのない男だ

その男は顔を真っ赤にして怒っている

が、日本語でも英語でもないので、姫花には通じない
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