姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
廊下でりんと咲と別れた姫花は上機嫌で部屋に戻った

「姫?」

日向は、いつのまにか、本で顔を覆い、寝てしまっていたようだ

「あ? ヒナ~ たっだいま!」

姫花は、荷物をソファに投げだし、そのまま日向の横になってるカウチの端に腰を降ろした

「おかえり・・ なんか・・すっごく機嫌いい?」

終始笑顔の姫花に日向も思わず笑みがこぼれる

「そうなの・・ このホテル最高!」

「そんなに良かったの? ここのスパ?」

日向は体を起こし、姫花の腰に手を回し、自分の方へ抱き寄せた

「スパ? あ~ まぁまぁかな? 私の中でのゴットハンドはやっぱ、キャサリンだし!」と姫花も日向に体を預け、もたれかかる

「じゃあ何がそんなに最高なの?」

「1階の店にね・・かわいい腕時計があったんだ!」

姫花が嬉しそうに話すので、日向も嬉しくなった

ふたりはしばらく、テラスで過ごしたが、陽も落ちてきたので、出かける準備を始めた

KINGのバンコク公演を見に行く為に・・

慌しく、準備をしていると、部屋の電話が鳴った

ガクからの催促コールだった

「え? もうみんな集まってるの?」

テーブルに置かれた電話を取り、ソファに座り、もたれかかった日向の背中に違和感がある

「うん・・ わかった。 もう出るよ」


日向はガクの電話を切り、背中にあった袋を手にした

ここのホテルの印字と店の名前の袋・・

気がつかないで、思いっきり、ソファにもたれかかってしまった



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