姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「二ートって・・・」

と龍馬は苦笑い・・

「・・・・真面目な話、賢次んとこに行くんじゃなかったの?」

「そうだったね・・・・」

と姫花は笑顔を崩さない

「じゃあ、なんでここにいるの?」

龍馬は直球で質問する

「なんでか~ 強いて言うなら、“どこにいても一緒だから?”かな ・・・・そんな事より、せっかくだし、ゆっくりできるんでしょ?」

話題を変えようとする姫花に顔をしかめる龍馬

「なぁ・・・ 姫花、変わったな・・・」

龍馬の言葉に姫花は固まった

「俺の知ってる姫花はさぁ・・ とにかく、熱いヤツでさ
俺的には女っていうより、一人の人間として付き合ってきたけどね
他人の事に必死になってさ、自分は誰よりも傷つきやすいのを隠そうとしてる不器用なとこもあってさ・・ いつも前を見て、反省はするけど、後悔はしないヤツだったよ 確かに日向さんが逝ってしまって、自分を見失ってしまうのもわかるよ
でも、悲しいのは姫花だけか?
自分だけが不幸なんだなんて思うなよな
それに、もし、今の姫花を日向さんが見たら、確実にフラれるんじゃねぇの?」

俯いて、龍馬の話を聞いていた姫花は、龍馬の“確実にフラれるんじゃねぇの”という言葉に思わず顔を上げた

「自分の事しか考えてねぇ・・
誰にも連絡を取らず、自ら一人になろうとしてる
不幸な自分に酔ってんじゃねぇよ!!!
心配して損したわ・・ 」

龍馬は、姫花を冷たい目で一蹴した

龍馬が、温室を出ると、Jが立っていた

「お前さぁ・・ もう少し人の気配に早く気がつけよ? 不審者だったら、確実に2人ともヤラれてたよ?」

龍馬は、自分が来たことに気がつかなかったJを戒め、屋敷を後にしたのだった
< 183 / 223 >

この作品をシェア

pagetop