姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「姫花・・・・?」

ジフンは姫花の部屋の前で姫花に声を掛けた

「・・・・・・・」

応答がないので、もう一度声を掛けるも物音ひとつしない

龍馬はノブに手を掛け、ドアを開けた

姫花の部屋の電気は消え、全開になった窓から入る風にカーテンが揺れていた

「姫花?」

ジフンはゆっくりと部屋の中へ入っていき、窓を閉め、月明かりを頼りながら部屋の中を見渡した

姫花は、ヘッドフォンをつけ、ソファに丸くなって座っていた

目をつむっているのか、ジフンが来たことに気がついていない

ヘッドフォンのコードはデッキには繋がっておらず、姫花は音楽を聴いているようではない

その行動にジフンは眉をひそめた

そして、そのまま姫花の隣に腰を下ろした

ビクッ

姫花は驚いて、体を震わせ、やっとジフンの存在に気がついた

ジフンは姫花からヘッドフォンを外した

「ヒメ? 何を聴いていたの?」

「・・・・・」

「言い方を変えるね・・・ 何を聴きたかったの?」

「・・・・え・・・」

「ごめん・・ もう一度言ってくれる?」

「・・こえが聞きたかった・・」

「声? 誰の声? 」

ジフンはわかっていて、あえて姫花に聞いていた

「・・・・・」
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