姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
翌朝一番の便で空港に降り立ったガク

前回同様、龍馬の運転する車に乗り込み、ジフンの屋敷へと向った

龍馬の車が屋敷の門に止まると自然と開く門

そのままゆっくりと進み、正面玄関に横付けされた車を降り、ふたりは屋敷の中に入り、思わず絶句した

廊下には陶器の破片が散らばり、花が散乱し、玄関には似つかわしくない重厚な椅子が転がっている

「なんだ・・・コレ・・」

ガクが唖然としていると

ガッチャーン!!!

上から椅子が降ってきたのだ

2人がそこに立っていると、額から血を流し、タオルで押さえながら一人の男がやってきた

「申し訳ございません・・ ただいま取り込み中でして・・・」

暗に出直してくれと言っているようだが、ガクはソレを無視して、部屋の中へ歩いていく

龍馬もその後にだまってついていった

ふたりは、そのまま音のする部屋に進んでいった

ドアの前では、数名のメイドの女性が顔を真っ青にしてオロオロしていた

ガクは躊躇することなく、ノブを回し、部屋の中に足を踏み入れた

「てめぇ!! もういっぺん言ってみろ!!」

暴れているのはジフン

彼の手の中でフラフラになっているのはK

すでに顔が腫れ上がっている

部屋には数名の男が倒れていて、壁には穴が開き、室内はめちゃくちゃだった

「ジフン!!!」

荒れ狂ったジフンに駆け寄ったのは龍馬だった

ジフンは龍馬の声に気がつき、殴る手を止め、そのまま後ろに立っていたガクに気がついた

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