姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
その日の夜、姫花はエッフェル塔にいた

パリの夜景は見事で、凱旋門もライトアップされていて本当に綺麗

東京の夜景とはまた違って見える・・

姫花は、なぜか孤独感でいっぱいだった

1年間、一人旅を続けてきたのに、今になってどうしてそんな風に思うのか・・

ふと、周りを見渡せばカップルや、グループが目立つ

ひとりで来ているなんて自分くらいだ

風も強くなってきて、肌寒い・・

パリの夜景を目に焼きつけ、姫花はホテルへ足早に戻っていった

そして、姫花は、早朝ホテルをチェックアウトし、空港へむかったのだった


*******

その日の昼過ぎ、潤也は姫花が滞在しているホテルのフロントにいた

「え? チェックアウト? まさか! もう一度調べてくれ」

「申し訳ございませんが、ミス・オオクラは既にチェックアウトしております」

潤也は、再びガクに連絡を入れた

「まじで? でも、カードの使用記録はホテルが最後だぞ? まだ近くにいるんじゃねぇの? またカードが使われたら連絡いれっから」

「よろしく・・・」

ガクの電話を切った潤也は、肩を落とし、ホテルを後にした

潤也は街中を探し回った

他のホテルに移ったのかもしれないと、数件のホテルも回ったが、姫花の姿はどこにもなかった

その日の夜、潤也にガクから連絡が入った

「がっくん? 何かわかった?」

潤也の第一声が響く

「何か調べてるの?」

潤也の予想外の声が届く

「・・・・・・・」

「潤也? お~い? ハロ~ 」

「姫花・・・・」

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