姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
「はいはい~ お二人さん、そこまで~」と龍馬が二人の間に体を割り込ませた

「何が気に入らないのか、わかんないけど・・ヒナも賢次もどうした?」と姫花は二人の顔を覗き込んだ

賢次は、久しぶりの姫花のドアップに思わず、顔をそらし、日向は微笑みかけ、姫花のおでこにキスを落とした

「はぁ~ 日向さん・・俺らの目の前でそういうの遠慮してくださいよ・・」と龍馬は呆れ顔

「まぁまぁ・・ キスって言ってもおでこだしさ」と日向

「そうそう・・ キスの中で一番思い出に残るのは『ファーストキス』だろ?
セカンドキスなんて言うのも居るけど、やっぱ一番最初のキスって大事でしょ?」と賢次は日向を見た

そこへガクがやってきて

「ちなみに、姫花のファーストキスは俺な!」と言ってきた

「はぁ!!!何言ってんの?」と眉間にしわがよる姫花

「お前が生まれて、退院して来た時、お前のほっぺに俺がキスしたっておふくろが言ってたし・・」とガク

「ほっぺはちがうっしょ? それに親・兄妹からのキスがファーストキスなら、ほぼ全員ファーストキスの相手って家族じゃないの?」と呆れ顔のりん

「フッ・・ じゃ、やっぱり姫花のファーストキスは俺かな」と賢次が再び、日向の目を見て言い切った

「は? 賢次! あんたいつの話してんのよ!」とそんな賢次に姫花がつっかかった

姫花の記憶の中にある、賢次とのキス・・

「あ~アレかぁ・・・」とガクも思い出したようだった

「何? アレって!?」とりんが食いついた

「あ~ 多分、4~5歳くらいだったと思うけど、なんかの広告でさ、姫花と賢次がキスするっていう仕事あったわ・・」とガク

「な~んだ・・ 仕事? そんなのカウントされないわよ」とりん


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