姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
いらっしゃいませ~

愛想の良い声が日向とガクを向かえる

「どうも・・ 今日時計を受け取る予定なんだけど?」と日向はいそいそと近づいてきた店員に控えの用紙を手渡した

その紙を見て、一瞬、顔色を変えた店員は

「しばらくお待ちくださいませ」と言い残し、奥へ消えていった

ガクと日向は店内を見てまわることにした

「けっこう品がいいのな」とガクはウインドウケースに並べられたタイピンを見て言った

「そういえば、ここのタイピン、もらったよ」と日向

「姫花に?」とガク

「そう・・ タイピンなんて親父がつけるもんだと思っていたけど、結構いいのな・・ 次のリサイタルでもつけようかと思ってる」と日向

日向とガクがそんな事を話していると

「こちらのタイピンのデザインは全て1点ものでございます」と背後から声がした

ふたりが振り返ると、ジャンが立っていた

「そうなんですね なかなか良いデザインなのに1点ものなんてもったいないですよ」とガク

「量産するより、そのの価値を判ってくださる方の為に作りたいんです」とジャン

その言葉にガクと日向は少し驚いた

「では、こちらへどうぞ・・」とジャンはふたりをソファーへ案内した
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