姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
隣にいた潤也も賢次の持っている新聞を覗き込み

「あっ! あいつ!!!」と写真の男を指差して叫んだ

「え? 潤也も知り合い?」と困惑気味の大吾

「こっちで有名なセレブがハーレム作ってるって」と龍馬は興味がない話題だったので、読みもしなかったが、目に付いた大きな見出しを大吾に教えた

そう、写真に写ってるのは男一人だが、女は3人・・・

「そいつとどんな知り合いなわけぇ・・?」と大吾

「コレが蒔いた種っすか?」と賢次はそんな大吾を見事に無視

「ん~ これは蒔いた種へのお詫びだよ?」と日向

お詫びって・・・

お詫びでこんな記事を載せられちゃたまったもんじゃない・・

「っていうか・・コイツ何したんすか?」と龍馬

「なにもしてないよ?」と日向

「されたら困るから、予防線張ったんだよ?」とガク

そこへ自分達の好きな果物を思う存分入れて絞ってもらったジュースを持って三人が戻ってきた

「見て! 大ちゃん!!咲スペシャル~」と咲は嬉しそうにコップを大吾に見せる

姫花も大満足な表情で日向の隣に座って「飲んでみる? 激ウマ~ 家でも作れるかな~」なんて言ってるし、日向も「ちょっとチョウダイ!」なんて姫花のストローを奪っているし

ガクも隣で、嬉しそうにジュースをのむりんを見て微笑んでいる

そんなふたりを見て、龍馬と賢次はもう何も聞けそうにないな・・と思ったし、潤也はまだ、姫花を一途に思い続けていたので思わず目を背けるしかなかった

そして、このふたりの張った予防線が明らかになるのは、もうしばらく先のことだった



< 51 / 223 >

この作品をシェア

pagetop