姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
教室に入ると、まず目に付くのは、ジフンの周りに集まった女の子達

許婚なんているくらいだから、ソレ相応のお家柄に加えこの容姿、そして、一見して明るい性格ときたら、異性を誘うのに申し分ないだろう・・

お昼休みに、ジフンの転校を知った他のクラスの女の子達も押し寄せて来ていたのだから、いつもの倍以上の人口に、思わず眉をひそめた

「姫、あっち行こう?」と賢次

「え? あぁ・・ すごいね・・ あれがそうなの?」と戸惑い気味の姫花

「まるで、ハーレムよね」と嫌味なりん

潤也は相変わらず、不機嫌オーラ全開で自分の席にさっさとついてしまった

龍馬は、カフェをでてどこかへ行ってしまったし、大吾と咲は昼休み終了間際までいつもどこかへ行ってしまうので、この場にはいなかった

「だから~ もう平気だってば~」と姫花は笑いながら潤也の席へ歩みを進めた

賢次とりんはそんな姫花を見ているしかなく・・

「じゅん~ お~い なんか、元気ないぞ~」

会った時から、不機嫌な潤也が気になっていた姫花は周囲の心配はよそに暢気に話しかける

そんな姫花を横目にため息しか出ない潤也

「ちょっと~ 今日の対談でさ~・・・・」姫花は午前の龍馬との対談の仕事の話をしだした

「へぇぇ・」と聞きながらも眼光の鋭い潤也

「ん? どうした?」と姫花が潤也の視線の方を向いたとき


チュ・・

目の前には、満面の笑みのジフンがいた


え・・・・

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