姫☆組 2nd (姫シリーズVol.2) 【完】
日向が帰ると、姫花は一人窓際でボーっとしていた
ガクからのSOSに答えての帰国だったが、正直なところ姫花がここまで落ち込んでいるとは思わなかったのだ
「姫? ただいま」
日向は、姫花の顔を覗き込むように後ろから抱きしめた
「!! ヒナ!! びっくりしすぎて、心臓が飛びたねちゃった!」
笑顔を見せるものの、その表情は寂しげだ
そんな姫花を見て、日向はフッと顔を曇らせた
「お土産が沢山あるんだよ 今回はブルガリアにも行ったからね ほら、コレ! バラの入浴剤でしょ・・ こっちは香水・・ちなみに俺のブレンドだからね! 世界に一つ!!」
日向はバックの中から次々にお土産を出していく
「ヒナ・・ そんなに沢山いらないのに・・ でも、ありがとう」
姫花は、日向が自分の事を考えてくれていた事が嬉しかった
「じゃあ、行こうか? ゆっくり話をしよう?」
と日向は立ち上がった
「? ヒナ、どこに行くの?」
「どこって・・ せっかく買ってきたんだから、一緒にこの入浴剤を楽しもうよ」と日向は小瓶を掲げた
「一緒に入るの?」
「姫花の家の浴槽は大きいからね! ぬるめにして、ゆっくりしよう?」
日向の優しい眼差しに姫花は頷き、二人でバスルームに向かった