オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
道路の反対側にいる佐々くんの姿を再び捉えると、もう目が離せない。
佐々くんが、私と同じように足を止めて、こっちを見てる。
口角を少しだけ上げて、軽く顎を引く。
優しい笑顔……
――あ……
“怖くないよ”
…って、なんか勝手に、そう言われているような気がした。
「佐々くん…」
なんでなのかは、よくわかんない。
ただ、心の奥が、ほわ…って、暖かくなる感じ。
うれしくて、
よくわかんないんだけど、
佐々くんの姿が見れたことが、うれしくなっちゃって……
気が付いたら、私は佐々くんに向かって走り出してた。