オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
ガタン…、ゴトン…
電車のレールのつなぎ目の音が響くたびに、どんどん冷静になっていく。
さっき、私なにした?
人前で佐々くんに抱き着いちゃったよ!?
腕引っ張って、一緒に歩いちゃったよ!?
見られちゃうとかの話じゃないじゃん!何やってんの私!
――どうしよう…、明日、学校行けない…
途方に暮れるケド、
同時に、あの何ともいえない暖かさも思い出す。
だって、佐々くんを見たら、なんだか舞い上がっちゃって…
ワケわかんなくなっちゃったんだもん。
「……ご、ごめ」
「なんで、謝んの?…このまま、どっか、行こっか?」
佐々くんは優しく言うけど……
変な電車には乗っちゃうし、しかもこれ、普通電車じゃないから、なかなか止まんないし、引き返せないし……
どっかって、いわれてもわかんない…
そもそも、ここどこ!?
それに、よく考えたら私ってばデートってものをまともにしたことが、あんまりない。
中学校の頃、水族館と映画を観に行ったことくらいかな?
最近は、すぐホテルに連れて行かれそうになったりする。
デートって、そもそもなにすんの!?