オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)

「…やぁ、なんで…、ひと、人が見てるよ!…近いから…、も、少し離れて」


ここでようやく気付いたのか、花美がオレの腕にまわした手をはずしにかかる。


――離すかよ。

「ヤダね」

「きゃっ…」


外れないように腕を組み直して、そのまま、電車のドアに壁ドン。

身長差を使って、花美に覆いかぶさるように立ち、オレの影に花美の姿を隠す。

花美が、オレに何をされるのか、ビクビクしながら見上げてる。


――ヤバいなぁ…


確かに、もう一回、笑って欲しいけど、オレに追いつめられて震えてる花美も堪らない。


――このまま、めちゃくちゃにしたくなる。


自分にこんな嗜虐心があるなんて、知らなかった。

でも、ちょっとやり過ぎたかな?

花美の目に涙が浮かび始める。


「や…やだっていってるのに、もう、帰る…。やだぁ…」


うわっ、ちょっとそれは、マジ勘弁して。

停車駅が近いのか、ブレーキがかかり始めた。

ドアが開く。

抵抗される前に、花美の手を引いて強引に電車を降りた。


「帰んねぇよ、バ~カ」

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