オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
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<side 花美>

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<佐々>
おはよう
今日ヒマ?
終業式だろ?
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♥花美♥
うん
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<佐々>
じゃ、どっか行かね?
昼から
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昨日は楽しかった。

初めて会った時も、その次も、佐々くんは怒ってたから、

昨日は、佐々くんが優しくてうれしかった。

いっぱいお話もできた。

佐々くんのことも、いろいろ知れた。


「…どおしよう」


思い出しただけで、ドキドキする。

心がふわっと、温かくなる。

だから、
会いたいけど、会っちゃいけない気がする。

まだ、今なら、“カッコよくて、ちょっと怖いケド、優しい人”で済む。

スマホを見つめながら、ぼんやりと体育館にむかって歩く。


ドンッ!!

「ひゃあっ!!」


いきなり背中に衝撃を受けて、勢いよく廊下にひっくりかえった。

起き上がろうとしたところを、両腕を押さえつけられて、誰かが私の背中に馬乗りになる。

そのまま、押さえつけられて、


ゴッ…


顔を廊下に遠慮なく叩きつけられた。


「痛っ…た…」


――あっ!


転んだ拍子にとばされたスマホを、キレイに整えられた指先が拾い上げる。


「スマホ返してっ!」


きのう、私を呼び出した先輩たち。

そのリーダーだろう、ひときわキレイな先輩が、私の見下すように立ってる。
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