オオカミ回路 ♥️ うさぎスイッチ(処体験ガール再編集)
薄い夏の制服。

そのブラウス1枚隔てて、オトコの体温が伝わってくる。

胸が、押し上げられる違和感と一緒に、虫が這うようにオトコの指先が動いて……

ザワリ…

寒気がする。


「…んんっ……んっ!」


キモイ顔っ!!

目線は私の胸に釘付けで、鼻の穴までを大きく開いちゃってる。

耳障りな荒い息づかい。

まるで、サカリのついた犬と一緒だ!

目隠し役の壁オトコたちは、全員夢中で私を見てて、中には、あからさまにそわそわしてる奴もいる。


なに…反応してんのよ。

バッカじゃないの?

無理やり犯されそうになってんのが、そんなにイイんだ?

繰り返し…
繰り返し…

感覚を楽しむように、私の胸元を揺らす…

体中に伝わってくる振動…
張り付く視線…


――…ぅ…あ、気持ち悪い……、吐き…そ……


口と一緒に鼻も塞がれてるせいか、酸素が入ってこない。

意識が朦朧とする。


――しっかりしなきゃ……

――逃げなくちゃっ……


こんな奴らに、やられるなんて

まっぴらごめんだっ!!

負けてしまわないように、意識が落ちてしまわないように唇を噛みしめる。

口の中に広がった鉄の味は、胸が張り裂けて出血してるみたい。


大っキライッ……

大っキライだっ!


こいつらも、

先輩たちも、

剣ちゃんもっ、

みんな、

みんなっ、みんなっ!!

私が、泣くの待ってんでしょっ!?

あんた達を喜ばせることなんか、
絶対にっ、
死んだってっ、

絶対にしてやんないんだから!!!!


そう……、

思ってるのに……


――ア…レ……?


パタ…


私の胸元に、水滴が一粒落ちた。

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