世界は僕らを笑っている
「はぁ、とりあえずバケモノがいないうちに
下に降りるぞ」

「分かったで!」

俺はカエデと離れないように手を繋いだ

一瞬カエデの顔が赤くなる

(傷で熱でも出たか?)

「カエデ?どうした?」

「いや、な、何でもないで」



壊れかけの階段を降りる..

タンタンタン

あちらこちらに何かの破片が散乱している

タンタン

降りている途中カエデか手に力を込める

「ん?どうした?」

「いや、ヒサメがおると怖いけど
安心するなって..」

「そうか」

俺はカエデと繋ぐ手に力を込めた


階段を降りるとバケモノはいなかった

(さてここからどうするか)

「ヒサメ!ヒサメ!こっちに車あるで!」

振り返ると手を繋いでいたカエデは

車の方に走っていた

俺も後に続く

「車って..お前運転できるのか?」

「なわけないやろ
そこは天才のヒサメの出番や!
さぁ!運転!」

「お前..」

「ん?」

「もういい、1回運転してみるけど..
期待するなよ..」

俺達は小柄な動きそうな鍵の付いていた

車に乗り込んだ
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