イン aa ドリーム【】
魔法使いのおじさん
小走りする私の両手には、今しがた出てきたばかりのペットボトルが2本。


そして、私は直ぐに立ち止まる。


項垂れてベンチに座る全身黒ずくめの男の前で。


かなり怪しい…


見るの二度目なんだけど…


相変わらず、なんか、色々ヤバイ感じがする…


実際、ヤバイ人なんだけど。


出来れば、スイッチをもらったら警察に通報したいが、それには勘が働かない。


だから、最後はただ見送るだけになる。
視線の先にいる、この黒ずくめの男性を。


普通に考えて、爆弾を止めるスイッチ持ってるってことは、爆弾の関係者なんだよね?


魔法使いのおじさんと言うより、犯罪者のおじさん?


そんな人に私声掛けたのかー


凄いな…


そして、またそんな人に私は声を掛けなければならないわけだ…


うん、緊張を悟られないようにしないと。


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