イン aa ドリーム【】
それに導かれるように、真っ直ぐ一本に伸びる影を歩き、箱の前へと膝をつきそれに手を掛けた。


ごくりと喉の鳴る音が、どこからともなく響いてくるセミの鳴く声の中、やたら大きく聞こえる。


箱を開ければ、そこには三本の筒から伸びる赤、青、緑の導線。
そして、刻々と数字を減らしていくデジタル式のタイマー。


あの爆弾だ。


今の時点でタイマーは、12分17秒。


少し早く着いたが、遅いよりは良いだろう。


私は、スカートのポケットからスイッチを取り出し、"その時"に備える。
爆弾の前でじっと、タイマーの数字が減っていくのを眺めて。


「1分か…」


まだ、ここに来て1分しか経っていない…


確実に数字は減っていっているのに、グラウンドの爆弾が爆発するまで、待つこの時間がやたら長く感じる。


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