イン aa ドリーム【】
肌身放さずって…
大袈裟な。


でも…


御守り代わりに持っとくか。



「ほら!早く仕舞って。」


私の手からゴム板を奪うと、たー子は制服の左脇腹のポケットに、そのゴム板を無理やり入れようとする。

だが、ポケットより少し小さいくらいのゴム板は引っ掛かって、中々入らない。


「ちょっ!分かったから!自分でやるから!あっ!たー子、今バッグの中光ったよ!ほら、確認してみなよ!」


ゴム板を奪い返されたたー子は、不満顔でバッグの中を覗く。


「あっ、ホントだ、連絡着てる。ゴメン、ちょっと返信するー」


「どうぞ、ごゆるりとー」



本当はスマホが光ったのは見ていない。

私が見たのは、夢でたー子が返信していた光景。



そして…



流れる並木に何を見るでもなく窓の外に目を向ければ、バスが次の停留場に止まり、またワイシャツ姿の若い男性が乗ってきた。



次に起こることも、見てきた。



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