君がいない世界で、僕はどう笑えばいいんだろう
少し考えてすぐに気づいた。
「そういやお前、おれの夢の中にいる俺の妄想的なやつだったな。」
「妄想って、、、wおっかしーw」
アカネがケタケタと笑う。
「美月ちゃんのどこが好き?」
「全部。」
「おぉ、即答。」
「しっかり者に見えてどこか不安定で、放っておけない。友達思いで、真っ直ぐで、そりゃ見た目も可愛いけどさ。それだけじゃなくて、中身も綺麗なんだよな。俺には勿体無いくらい。」
「惚気すぎー!」
何もない空間で、アカネのはしゃぐ声だけが響く。
「もうすぐ3ヶ月記念だ。」
「おぉー!何あげるの?」
「何にすっかなー、、、目星はつけてんだけど。」
「へぇ!見せてよ!」
「見せるって?」
アカネがパチンと指を鳴らす。と同時に、何もない空間がショッピングモールの中に変化した。
「ぅおっ!?」
「ここは夢の中だよ。玲くんの行ったことある場所に、自由に行ける。まぁうろ覚えの箇所はボヤけちゃうけどね。」
たしかに、俺があまり覗かない店は商品がボヤけていて、いくら近づいてもはっきり見えない。
「さぁ、お店に案内して♪」
まだ呆然としている俺の手を引いて、アカネがズンズン進んでいく。