君がいない世界で、僕はどう笑えばいいんだろう
「、、、何で2つ?」
バレッタを見て、美月が首をかしげる。
その仕草がもうとてつもなく可愛い。
「美月、妹いるだろ?お揃いでどうかなーって。」
「え、嬉しい。妹にまで?ありがとう玲、、、」
感激した様子の美月に、満足する俺。
美月は案の定ブルーの方を気に入った様子で、自分の髪にパチンととめる。
「、、、どうかな?」
「似合ってる。想像以上に可愛い。」
照れながら、今度は美月が紙袋を出す。
「初めて作ったから、自信ないんだけど、、、。一緒に食べよ。」
中には歪な形をしたシュークリームが入っていた。
それでも生地はしっかりと膨らみ、とても美味しそうだ。
「すげぇ、美味しそう。ありがとう美月。」
美月が笑う。幸せすぎて涙が出そうだった。
が、涙を流したのは美月の方だった。