君がいない世界で、僕はどう笑えばいいんだろう


中2の夏、3年生が引退して、私は女子バレー部のキャプテンになった。

前にも増して忙しく、美咲とクラスも離れると、いよいよ美咲の様子を把握するのが難しくなった。


「ねぇ、舞ってさ、佐々木さんと仲良かったよね?」

「ん、美咲?そうだね、仲良いよ。」


部活仲間だったユイは、美咲と同じクラスだった。

ユイから衝撃の事実を聞かされた。


「佐々木さん、2学期から1回も登校してきてないんだけど。」






ユイが言うには、美咲は1学期からおとなしい、、、というよりは暗く、周りを寄せ付けない雰囲気だったらしい。


小学生の頃の美咲とは似ても似つかないその人物像に、私は動揺を隠せなかった。


心配で心配で、練習終わりのその足で、美咲の家に向かう。



ピンポーン…………



誰も出なかったらどうしよう、会ってくれなかったら、、、
そんな不安が、胸を支配した。



ガチャっ……




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